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質問へのお返事【恋愛と境界について】

2012/08/12
今回も、ご質問に答えてみます。
質問されたみなさんが、ずいぶんと時間が経ってからも
回答を読んでいただいていることに感謝します。


<最近感じていること>

こんにちは。いつも拝見しています。38歳独身女性です。

最近、とある、カウンセリングワークショップに興味を持ち、参加する事にしました。

テーマは、「バウンダリー(境界線)」に関するもので(境界性人格障害とかではなく、「境界線」)、自分と他人との境界線について敏感になるための勉強会です。

自分と他人との境界線には、心理的なものや身体的なもの、金銭的なものなど、様々なものがあるようです。自分の境界線内にあるものに対しては、自分が決定権をもち、他人が勝手に侵してはいけない、というような内容でした。

そこで、恋愛との関係性なのですが、一般に、恋愛に関しては、男性が迷惑なくらい押してくる現象があって、初めて結婚まで結びつくような気がしてならないのですが、そのように、男性に押される状況は、ちょっと息苦しいような気がします。

と言いますのは、しょっちゅう電話してきたり、毎週会いたがったりして、ちょっと強引なので、私の時間などを奪っていく一面があるからだろうなーという気がします(私と相手の気持ちに温度差がある場合、私はやや強引に引っ張っていかれる感じになる)。

今お付合いしている草食系男性の方の言動がこれにあたります。
理系で仕事以外はちょっと不器用で頼りなく、手がかかる方で、私は相手に誘われて出向きつつ、当日ものすごくデートのサポートをする形になります(ガイドブックは必須)。
そして結局、相手はプロポーズしてきました。

一方、その前に付き合っていた俺様系男性ですが、時々連絡をよこし(大体月一度)、誘う場合は自分ですべて決めてきて、私はわずらわされる事がありませんでした。財布すら持たずに行っても大丈夫なくらいのものでした。
デート中は一生懸命尽くしてくれ、快適そのものだったのですが、約1年もの間、延々と距離をとられている感じで、手を握ってくることもありませんでした。
時々、「女が働いても仕方がない」「お嬢様なら無理だよ」的な発言があったりし、眼力が鋭く微妙に迫力があったので(女性としてうっとりはするが、心からリラックスしない)、ちょっと合わないかな、と思ってお断りしました。

色々な事象の末、お断りしたり続いたりしているわけですが、「距離を取る男性」のほうが快適なのは、私の境界を侵さないからではないのかな、と思ったのでした。

一生懸命アタックしてきながら、相手のペースを乱さないということはありえないことだとは思いますが、アタックされる側は受け続けるわけなので、しんどい面もありますよね。好きになったら、恋愛の初期で、相手の境界を侵してしまうのは、仕方ないことでしょうか?

バウンダリーの考え方で言うと(にわか知識ですが)、「距離を取る男性」のほうが、相手の領域を尊重している良い人になってしまう気がするのです。でも、相手を愛しているわけじゃないってことが多いような気もしますね。

山鳥先生は、恋愛と境界について、お考えになられていることはありますか?もしよかったら、教えてください。
2012-01-19 10:32 : 薫



なるほど。
恋愛において、境界、距離感というのは、重要なテーマですね。
まあ人間関係全般においてですが。

まずは、薫さんが出会った男性をちょっとまとまさせてもらいますね。

《草食系男性》
・しょっちゅう電話してきたり、毎週会いたがったりして、ちょっと強引
・時間などを奪っていく
・気持ちに温度差がある場合、やや強引に引っ張っていかれる感じになる
・誘われて出向きつつ、当日ものすごくデートのサポートをする形になる
・プロポーズされた

《俺様系男性》
・時々連絡をよこし(大体月一度)、誘う場合は自分ですべて決めてきて、わずらわされる事がない
・財布すら持たずに行っても大丈夫
・デート中は一生懸命尽くしてくれ、快適そのもの
・約1年もの間、延々と距離をとられている感じで、手を握ってくることなし
・時々、「女が働いても仕方がない」「お嬢様なら無理だよ」的な発言がある


こうやって並べると、付き合い方においては、
草食系のほうが強引で、俺様系が消極的な感じですね。
となると、行動上は、定義が逆転しますが、
キャラクター的には、その分類があてはまるのだと思います。

草食系な印象を与える男性でも、「これは」と思った女性には
積極的になるという現実を、如実に表していますね。
余談ですが。


このお話には、じつは距離感以前に、他のいろんな要素があります。

まずは、女慣れしている男性の快適さ。
いわずもがなですね。
俺様系はこれをお持ちのようです。
だから、草食系より快適な存在だったのだと思います。
ただ、それが思いやりというより、男尊女卑から来ている場合もあります。
その判別は、とても大切です!
薫さんが彼の言動、「女が働いても仕方がない」等に気づかれたのは
とても賢明でした。
この手の価値観は、結婚生活に、大きな影響を与えます。


もう1つは、人間心理の普遍的なある特徴によるものだと思います。
距離を取られると、それを詰めたくなる。
逆に、距離を詰められると、逃げたくなる。

これは、恋人、夫婦に限らず、友人、家族、
あらゆる人間関係に普遍的なものです。

俺様系との距離が快適だった

というより、

距離を取る俺様系が快適だった

と言えると思います。
これは、人との距離感を考えるうえで大事なことです。
距離を取ってくれる人は、快適なのです。


ということで、本題である、恋愛とバウンダリーですね。

私は基本、男女(恋人、夫婦)間の距離は、家族、友人より近くあるべきと思っています。

男女の境界は、かなり緩く、流動的だろうと思います。
とくに恋愛中であれば、見境がない(笑)

通常の人間関係のバウンダリーを越えようとすること、
そのことそのものが恋愛ともいえます。

ただし、境界がなくていいわけはありません。

関係を長く続けて、夫婦となり、家族となる過程においては
恋愛中、見境がなくなっていた互いの境界を、いかに作っていくか、
というすり合わせが必要でしょうね。


それは、ノンバーバルで(言語化されずに)行われることもあれば
ちゃんとした話し合いで行われることもあるでしょう。

これが一致しない男女はつらいと思います。

ですから、ここも、相性が大事になります。

ただ、境界がないことの弊害は、親子や友人間より小さいと思っています。

境界がない親子は病的な関係に陥ります。
しかし、恋人同士や、夫婦であれば、そこまでではないでしょう。
(片方、または両方が病気であり、それを維持している関係なら別)

健康な社会生活を営んでいるカップルならば、
お互いが納得して、それぞれのカップルごとのバウンダリーを
作り上げればいいと考えています。

お互い、立ち入って欲しくない部分を自分で守り
ときにはそれについて自己主張をし
そのかわり、相手の立ち入ってほしくない部分も理解する。

相手が、自分とは違う、一個の人間であるということを尊重する。


何度も書いてしまいますが、これが難しいのは
男女関係よりも、親子関係です。

子供とのバウンダリーを形成することが
特に日本の親は、ものすごく苦手だと思います。

結果、子供も境界を作るのが苦手になったりする。


結論として、男女の境界は、自分で作るものです。
自分が快適である距離を、相手とすり合わせながら作る。

自分が距離を取りたい側であれば、
「嫌いだから離れたいのではない」というのを
相手に理解してもらなくてはいけないのですが
これが案外難しいです。

ちょっとした戦いになります。

領地争いみたいなものです(笑)

バウンダリー形成が弱い人は、心の中に砦を作らないといけません。

この戦いは、多くのカップルがやっていることだと思います。
(カップルに限らず、世の多くの子供たちも)

求めない侵入に対しては、戦ってほしいです。


またまた回答になったか、わからない文章になってしまいました……。


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17:23 質問へのお返事 | コメント(2) | トラックバック(0)
コメント
ありがとうございます
こんにちは。ご回答有難うございます。

草食系さんとは、お見合いにも係らず、掟破りの一年交際をしています(- -;)。
理由は、性格の不一致点がぼんやり見えてきた事にもありますが、お相手との境界がうまく引けない為でもあります。

あちらは私の事を気に入っているようですが、それと同時に、自分の人生に巻き込まれてくれる女性を無意識に期待しているようです。

私は最初にそこを摺合せたく、話をいろいろしようと奮闘しましたが、当初デート自体がままならなかったのと、あっちのテンションが高すぎたのとで、まともに話し合いが進まず、今頃グダグダしています。

彼は、私的な人間関係において、元々境界を引くのがあまりうまいタイプではないようで、ただデートしている分には問題ありませんが、結婚生活のための話し合いが進行しません。

私より少し上の世代(女は家庭に入ってついてくるのが当たり前)という考え方であるのと、私の自我が強くなりすぎていることも原因かと思われます。

難しいですね・・・。

しかし、その摺合せがうまくいくか否かも相性と聞いて、少し気が楽になりました。

良い結婚生活の条件に、このように相手の境界を尊重して摺合せができる能力、というのもありそうですね。


>距離を取ってくれる人は、快適なのです。

わかっていたようで、目からうろこでした。

私は、そもそも、実生活では距離を取りすぎる人です。傷ついたり、傷つけるのが怖く、疲れやすいため、かかわりは消極的です。

そういう理由で、恋愛はいつも逃げてしまい中途半端。婚期を遅らせた理由の一つだと思っています。

人と距離を取る理由は、人によってさまざまでしょうが、近づきたいという心と、愛情を持って他人と境界を引ける大人になりたいものです。

他人の境界を犯すのが時に快適なのは、どうしてなのでしょうか。(最近のいじめにも、その傾向を見ます)

どうしても犯してしまうことがあると思いますが、その都度反省をすることが大切と思います。

そして、犯す側は、犯された方が自己主張してくれることを、本当に待ち望んでいる時もあると思います。

その繰り返しで、人間の絆が深まることもあるでしょうね。

理想の境界線のある世界なんて、どこにもないのかもしれないですが、主張し戦うことも、相手に対してまじめに向き合っていることになるのかもしれませんね。

私は今の関係でも、察してくれることを願って距離を取りすぎているのかもしれません。


長くなりますが、俺様系の人は遠い彼方となりましたが、なんとなく、毎回会った後の感じがすっきりしませんでしたね。

心が温かくならなかったというか、薄らさびしい感じが付きまとったものです。

男性の愛情を感じることができないことに、女性は本心では敏感なものなのかもしれませんね。

ちょっとうっとうしく感じながらも、草食系さんと続いてしまっているのは、ぶれない温かさを感じたから…だと思いました。甘えすぎの面もあると思いますが。

今は今で非常につらい状況に陥っていますが、お見合いであろうと人間関係の作り方に近道はなく、割り切れる人間でもないと感じる今日このごろです。

有難うございました。
薫さんへ
早速お返事ありがとうございますv-290

そう、距離を取る人というのは、快適なのです。
と同時に魅力的でもあります。
だから、俺様系の方は薫さんにとって、また薫さんは草食系の方にとって、快適であり魅力的なのですねー
草食系の方と、結婚しようと思っているならば、あきらめずにすり合わせをしたほうがいいと思いますよ。

相手の境界をおかす快楽は・・・なんでしょうか。
支配欲を満たされるからでしょうかね?
恋愛関係の場合は、支配というより、同一化欲でしょうか。相手と一体化したいという欲望が、ときに相手の領域を侵すことがありますね。

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